ALBUM 04. 夢供養 1979.04.10

01. 唐八景
02. 風の篝火
03. 歳時記
04. パンプキン・パイとシナモン・ティー
05. まほろば
06. 療養所
07. 春告鳥
08. 立ち止まった素描画
09. 空蝉
10. 木根川橋
11. ひき潮

*滑鼠點擊日文歌詞中的變色字串,可參看相關註解。
*如欲轉載中譯歌詞,請註明出自織歌蟲網站,謝謝。

 

夢供養

夢供養

01. 唐八景
作詞・作曲: 不詳 / 補作詞・作曲: さだまさし / 編曲: 渡辺俊幸

★ 鬼のおらんうちに
  ハタ上げしよう
  がめんこは
  おいていけ ★

愛宕の山から
風もらおう
今風もどそう

稲佐の山から
風もらおう
今風もどそう

★ Repeat

01. 唐八景
中譯: Orika

★ 趁鬼不在的時候
  來放風箏吧
  至於捉迷藏嘛
  就丟下走人吧 ★


從愛宕山頭
把風吹來吧
現在把風送回去吧

從稻佐山頭
把風吹來吧
現在把風送回去吧

★ Repeat

02. 風の篝火
作詞・作曲: さだまさし / 編曲: 渡辺俊幸

水彩画の蜉蝣の様な
君の細い腕がふわりと
僕の替わりに宙を抱く
蛍祭りの夕間暮れ
時折君が散りばめた
土産がわりの町言葉
から廻り立ち停まり
大人びた分だけ遠ざかる
きらきら輝き覚えた
君を見上げる様に
すかんぽの小さな花が
埃だらけで揺れているよ

不思議絵の階段の様に
同じ高さ昇り続けて
言葉の糸を紡ぎ乍ら
別れの時を待ちつぶす
君ははかない指先で
たどる明日の独言
雲の間に天の川
君と僕の間に橋が無い
突然舞い上がる
風の篝火が
二人の物語に
静かに幕を引く

ふりしきる雪の様な蛍・蛍・蛍
光る風祭りの中すべてがかすみ
すべて終る

02. 風中的篝火
中譯: Orika

宛如水彩畫中的蜉蝣般
你纖細的手臂輕飄飄地
代替我擁抱蒼穹
螢火蟲祭的傍晚
你不時穿插一句一句
代替伴手禮的城市用語
徒然空轉 茫然佇足
特別是話中老成的部分讓人覺得疏遠
彷彿感覺到熠熠光輝
而抬頭望著你一般
那虎杖的小小花朵
滿布塵埃搖曳風中

宛如錯覺畫中的階梯般
以同樣的高度持續上升
一邊紡著詞彙的絲線
一邊迫不急待等待道別的時機
你用虛無縹緲的指尖
隻身探索明日的獨白
雲縫之間的銀河
你我之間並無相通的橋樑
突然飛竄上天的
風中篝火
為兩人的故事
靜靜地落下帷幕

宛如紛飛大雪似的 星星點點的螢火蟲
在璀璨的風之祭中讓一切朦朧不清
一切悄然告終

03. 歳時記(ダイアリィ)
作詞・作曲: さだまさし / 編曲: 渡辺俊幸

卒業迄に咲けばいいねと君は
ある日急に窓辺にはち植えを置いた
何もなしに別れてゆくよりも
残したいと はじめた歳時記
一頁目には 二人の略歴
二頁目には 二人の出逢い
三頁目から たどる季節
記す度つのる悲しみに
君は耐えかね 七頁目からは
僕の名前何度も連ねた

花の名前もきかず買ったくせに
勝手に自分でかすみ草と決めつけたね
早く咲いてと 毎朝祈って
水を過ごして 枯らしそうになって
眠らず一人 看病してたよね
花の名前 呼び乍ら
無事だった朝 涙ぐんで
すてきな水色に君は笑った
そんなちひろの子供の絵の様な
君の笑顔がとても好きだった

卒業したら君は故郷へ帰って
小さな子供の先生になるといった
言葉通りに 子供に囲まれた
君の笑顔の写真が今朝届いた
お嫁にゆくと 添えた手紙
つまりそれが2年の月日
書きかけた歳時記あとがきにかえて
君が自ら刻んださよなら
今思い出を 煙に帰して
せめて君の明日を祈る
さよなら僕の好きだった人

03. 歲時記
中譯: Orika

"要是畢業之前可以開花就好了"
有一天你忽然在窗邊擺了座盆栽
與其兩手空空 徒然邁向離別
還是希望能留下點什麼 因而開始的歲時記
第一頁記的是 兩個人的簡歷
第二頁記的是 兩個人的相遇
從第三頁開始 每當記下
遞嬗的季節時便湧上來的哀愁
對你來說難以忍受 所以從第七頁開始
你寫了一排又一排無數次我的名字

連花的名字也沒問就買了
然後你就擅自決定稱它為霞草了吧
快點開花呀 每天早上祈禱著
結果澆太多水了 盆栽都快枯萎了
然後你就一個人不眠不休地看護對吧
你嘴裏喚著花名
發現盆栽平安無事的早晨 噙著淚水
花是漂亮的水藍色呢 你笑了
那張如同岩崎知弘筆下孩子般的
純真笑靨 我好喜歡

你說畢業後就會回到老家
當一個小朋友的老師
就如你所說 在孩子們的簇擁中
你滿臉笑容的照片 我今天早上收到了
你要嫁人了 你在信中附註
畢竟都過去2年歲月了
寫了一半的歲時記 也變成後記了
你親手刻下的再見
往事如今已成雲煙
至少可以祈願你的明天
珍重再見了 我喜歡的人

04. パンプキン・パイとシナモン・ティー
作詞・作曲: さだまさし / 編曲: 渡辺俊幸

二丁目の交差点から17軒目で
時々走って2分と15秒
平均112.3歩目に我等の
コーヒー・ベーカリー「安眠」がある

お人好しのマスター三十六 独身の理由は
引っ込み思案で 照れ屋でまぬけの 複雑な性格による
コーヒーは確かにうまい でも僕等男には
理解出来ないが娘等は ここのかぼちゃパイが 美味しいという

★ パンプキン・パイとシナモン・ティーに
  バラの形の角砂糖ふたつ
  シナモンの枝でガラスに三度
  恋しい人の名を書けば ★
  愛が叶えられると 娘等は信じてる

ミス・パンプキンのいつもの座席は
窓際のゴムの木の向う側
背は高からず 低からず 容姿端麗
彼女は僕等の憧れの的

実は不敵にもマスターがこのマドンナに恋をした
まぬけないじらしさ見たさに
授業を抜け出して来てるのに
ちっともらちがあかないマスターは
照れ屋でまぬけだから
たった一言かけた言葉が
事もあろうに「毎度ありがとう」

日頃のお世話に感謝をこめて
僕等はまたまた授業抜け出して
シナモンの枝でガラスにラブ・レター
ミス・パンプキンに差し出した
ところが急に店を飛び出した彼女の
背中とマスターの半ベソ交互に見くらべ
僕等は立場失くして
ひたすらうろたえた

それからしばらくしてマスターは
お陰さまで嫁さんをもらった
相手がミス・パンプキンかどうかは
ああいう性格だから白状しなかった

ただそれから僕等の待遇が
良くなった事と
僕等の追試が決まった事の
他には変わりは無い
2代目ミス・パンプキンはなかなか現われないけれど
此頃すこうし僕等にもかぼちゃパイの
味が解ってきたところ

★ Repeat × 2

04. 南瓜派與肉桂茶
中譯: Orika

從二丁目的十字路口算來第17間
有時候用跑的話 差不多要2分15秒
大概平均112.3步就可以抵達我們的
「安眠」咖啡甜點坊

店長是位名叫三十六的好好先生 之所以至今仍舊單身
皆歸咎於畏畏縮縮 靦腆怕羞 迷迷糊糊 此般複雜的性格所致
咖啡確實頗可口 不過對我們來說
那些難以理解的女人們卻宣稱 這裏的南瓜派才是極品

★ 南瓜派與肉桂茶
  加上兩顆玫瑰形狀的方糖
  只要將喜歡的人的名字
  用肉桂枝在玻璃上寫三遍 ★
  戀愛就會實現 女孩們如此相信

Miss Pumpkin 坐在向來慣坐的位子上
就在窗邊橡樛樹的對面
個子不高也不矮 容姿端麗
她是我們的夢中情人

事實上 店長居然也膽大包天地愛戀著這位女神
我們抱著絕不苟且、令人動容的想看好戲的心情
特地翹課跑來店裏觀望一番
只見絲毫沒有一丁點進展的店長
到底是靦腆怕羞 迷迷糊糊的人嘛
什麼不好聊偏偏卻只能
乾巴巴吐出一句 「謝謝您經常光顧」

出於對店長平日多所關照的誠摯感謝
於是我們又再度翹了課
用肉桂枝在玻璃上寫下情書
然後遞給了Miss Pumpkin
接著望著她急急奔出店外的背影
和店長快哭出來的臉 我們面面相覻
頓失立場的我們
一個勁地驚慌失措

那之後不久 店長便
托了我們的福 娶了新娘
對方究竟是不是Miss Pumpkin呢
畢竟店長是那種性格的人嘛 死也不肯對我們招供

不過自此之後 我們在店裏受到的待遇
便大大提升了
還有就是我們確定需要接受補考這兩件事之外
此外一切就跟平常沒啥不同了
第二位Miss Pumpkin也始終沒在店中現身
直到此時我們才稍稍領會到
何謂南瓜派的滋味

★ Repeat × 2

05. まほろば
作詞・作曲: さだまさし / 編曲: 渡辺俊幸

春日山から飛火野辺り
ゆらゆらと影ばかり泥む夕暮れ
馬酔木の森の馬酔木に
たずねたずねた 帰り道

遠い明日しか見えない僕と
足元のぬかるみを気に病む君と
結ぶ手と手の虚ろさに
黙り黙った 別れ道

川の流れは よどむことなく
うたかたの時 押し流してゆく
昨日は昨日 明日は明日
再び戻る今日は無い

例えば君は待つと
黒髪に霜のふる
待てると云ったがそれは
まるで宛て名のない手紙

寝ぐらを捜して鳴く鹿の
後を追う黒い鳥鐘の声ひとつ
馬酔の枝に引き結ぶ
行方知れずの懸想文

二人を支える蜘蛛の糸
ゆらゆらと耐えかねてたわむ白糸
君を捨てるか僕が消えるか
いっそ二人で落ちようか

時の流れは まどうことなく
うたかたの夢 押し流してゆく
昨日は昨日 明日は明日
再び戻る今日は無い

例えば此処で死ねると
叫んだ君の言葉は
必ず嘘ではない
けれど必ず本当でもない

日は昇り 日は沈み振り向けば
何もかも移ろい去って
青丹よし平城山の空に満月

05. 樂園
中譯: Orika

從春日山那頭到飛火野那一帶
影影綽綽的滿地投影 遲遲留滯的黃昏
於馬醉木之森 馬醉木之中
尋尋覓覓的 歸途

只能眺望遙遠明日的我
十分介意腳下泥濘的你
在手挽著手的虛幻中
默默無語的 歧路

河水川流 並不會淤止於一處
將泡沫般的時間 隨波沖流而去
昨天是昨天 明天是明天
沒有再次重返的今天

譬如你那封寫著
"會一直痴心等待
直至黑髮結成白霜"
那封等同沒有收件人姓名的信

尋覓巢穴而哀鳴的鹿
緊追在後的黑色咕咕鐘敲響一聲
拽過馬醉木枝枒繫上
不知何終的情書

支撐兩人的蜘蛛細絲
是搖搖晃晃難以支撐的 扭曲變形的白絲
要放棄你嗎 我該消失嗎
索性兩人一同墜落嗎

時光如流 並不會淤止於一處
將泡沫般的幻夢 隨波沖流而去
昨天是昨天 明天是明天
沒有再次重返的今天

譬如你那句喊著
"可以在此死去"
此話肯定並非謊言
然而肯定並非真相

旭日東升 夕陽西下 回首張望
一切盡已物換星移
(不變的只有)青丹奈良 平城山清空滿月

06. 療養所 (サナトリウム)
作詞・作曲: さだまさし / 編曲: 渡辺俊幸

病室を出てゆくというのに
こんなに心が重いとは思わなかった
きっとそれは
雑居病棟のベージュの壁の隅に居た
あのおばあさんが気がかりなせい

たった今飲んだ薬の数さえ
すぐに忘れてしまう彼女は しかし
夜中に僕の毛布をなおす事だけは
必ず忘れないでくれた

歳と共に誰もが子供に帰ってゆくと
人は云うけれどそれは多分嘘だ
思い通りにとべない心と動かぬ手足
抱きしめて燃え残る夢達

★ さまざまな人生を抱いた療養所は
  やわらかな陽溜りと かなしい静けさの中★

病室での話題と云えば
自分の病気の重さと人生の重さ それから
とるに足らない噂話をあの人は
いつも黙って笑顔で聴くばかり

ふた月もの長い間に
彼女を訪れる人が誰もなかった それは事実
けれど人を憐れみや同情で
語れば それは嘘になる

まぎれもなく人生そのものが病室で
僕より先にきっと彼女は出てゆく
幸せ 不幸せ それは別にしても
真実は冷やかに過ぎてゆく

★ Repeat

たったひとつ僕にも出来る
ほんのささやかな真実がある それは
わずか一人だが 彼女への見舞客に
来週からなれること

06. 療養院 (sanatorium)
中譯: Orika

我從來沒想過 出院這件事
原來也可以令人心情如此沈重
那一定是因為
我心裏還惦記著 在那間米白色牆壁的多人病房內
居於其中一角的那位老太太吧

連剛剛才服用的藥劑量
都會馬上忘掉的她 然而
卻絕不會忘記
半夜為我重新蓋好
毛毯

人哪隨著年齡增長 會逐漸返老還童
雖然人們都這麼說 但多半不是真的吧
不聽使喚的腦袋和動彈不得的手腳
緊摟著燒剩的諸多夢想

★ 容納著形形色色人生的療養院
  在柔和的日照和 悲傷的寂靜之中 ★

說到病房內的聊天話題
不外乎是自己病情的沈重和人生的沈重
而那位老太太 總是黙黙帶著笑容靜靜傾聽
旁人無足輕重的八卦

長達兩個月之久
沒有半個人來探望她 那確是事實
然而若出於對人的憐憫和同情才說此話
那又顯得虛假

無庸置疑 在人生的這座病房中
她肯定會早我一步先出院吧
幸福 不幸 這些姑且不論
現實就是冷冷清清了此餘生

★ Repeat


只有一件事 是我能辦到的
一個儘管微不足道、卻是我可以實現的現實 那便是
雖然只有一個人 從下個禮拜開始
就會有人來探望她了

07. 春告鳥
作詞・作曲: さだまさし / 編曲: 渡辺俊幸

衣笠の古寺侘助椿
たおやかに散りぬるも陽に映えて
そのひとの前髪僅かにかすめながら
水面へと身を投げる

鏡のまどろみのくだかれて
錦の帯の魚のふためいて
同心円に拡がる紅のまわりで
さんざめくわたしの心

★ 春の夢 朧気に咲き
  春の夢 密やかに逝く
  古都の庭先野辺の送り
  ふりむけばただ閑かさ ★

化野古宮嵯峨竹
ふりしきる葉洩れ陽にきらめいて
そのひとのこぼした言葉にならない言葉が
音も無く谺する

足元に蟠る薄氷に
靄めいた白い風立ちこめて
春告鳥の問いかける別離に
たじろぐわたしの心

★ Repeat

07. 報春鳥
中譯: Orika

衣笠之古寺 侘助之山茶
零落亦婀娜 掩映日照中
伊人瀏海微微迷濛
頹然隕落投身入水

猝然驚潰 如鏡碧池之小憩
錦帶游魚 惶惶然斑斕四散
嫣紅周身漣漪盪漾
熙熙攘攘吾之心

★ 春之夢 朦朦綻放
  春之夢 幽幽隱逝
  古都庭前送葬於野
  驀然回首唯有閒寂 ★

化野之古殿 嵯峨之竹林
疏葉漏日光 金輝落紛紛 紛落晶光閃/金光映/金輝映
伊人所落不得言傳之語
無聲無息悄然響盪

蟠踞足畔薄冰
霧靄茫茫霜寒冉冉
報春之鳥問訊別離
步履蹣跚吾之心

★ Repeat

08. 立ち止まった素描画
作詞・作曲: さだまさし / 編曲: 渡辺俊幸

別れたんだってね彼とまるであっけなく
僕との時の様に君から云い出して
一寸買物に出かける様な調子で
ふらりと部屋を出て来たに決まってる
いい加減に「幸せ」の奴と
妥協してみたらどうなんだ
忘れちゃいけないもし君が
地図にない町を捜したきゃ
初めに地図が必要だって事
君と僕で前に一度
身に浸みたはずなのに君は
スケッチ・ブックに素描画だけ済ませたら
色付けの前に投げ出すくり返し

確かにこの世はとても虚しい事だらけ
だからといって投げていいものだろうか
僕も偉そうに云えた義理じゃないけれど
優しいくせに悪ぶるのはお止し
走り疲れたらお歩き
歩き疲れたらお休み
やがて休み疲れたなら
どうせまた走りたくなるさ
ファッションだけでは語り尽くせない
君も僕もひとつふたつ
それなりの夢がある 多分
人生って奴はかなしいよね でもごらん
よく見りゃまんざら捨てたもんじゃない

08. 佇足的素描畫
中譯: Orika

"聽說你和他分手了?" "跟他在一起完全沒意思" 
和我在一起時一樣 你隨意脫口而出
一付好像到附近買個東西一樣 蠻不在乎的語氣
隨隨便便就決定要離家出走
你就適度地和「幸福」這玩意
妥協看看不好嗎
不可以忘記呀
若你想尋找地圖上沒有的城市
首先也需要地圖呀
你和我之前應該也曾
一度深刻體認過的不是嗎 可你呀
若光靠在素描簿上勾勒輪廓就行的話
你卻在著色之前就扔掉 一再反覆

這世上確實充斥著種種虛幻無常
難道這就代表可以抛開一切嗎
我也不是要跟你說些崇高的大道理啦
人明明很善良卻要裝壞 就別這樣吧
跑累的話就走路
走累的話就休息
反正等差不多休息夠了的話

自然就會想要邁開步伐吧
光談流行什麼的是無法暢所欲言的
你也好我也好 都有一兩個
不了了之的夢想吧 大概
人生這回事很悲哀對吧 但是你看
仔細瞧瞧倒也並非一無是處呀

09. 空蝉
作詞・作曲: さだまさし / 編曲: 渡辺俊幸

名も知らぬ駅の待合室で
僕の前には年老いた夫婦
足元に力無く寝そべった
仔犬だけを現世の道連れに
小さな肩寄せ合って
古新聞からおむすび
灰の中の埋火おこすように
頼りない互いのぬくもり抱いて
昔ずっと昔熱い恋があって
守り通したふたり

いくつもの物語を過ごして
生きて来た今日迄歩いて来た
二人はやがて来るはずの汽車を
息を凝らしじっと待ちつづけている
都会へ行った息子がもう
迎えに来るはずだから
けれど急行が駆け抜けたあと
すまなそうに駅員がこう告げる

★ もう汽車は来ません とりあえず今日は来ません
  今日の予定は終わりました ★

★ Repeat

09. 空蟬
中譯: Orika

在不知名車站的候車室中
坐在我前方的是一對上了年紀的夫婦
只有一隻雙腳耷拉俯臥著的小狗
是他們現世的旅伴
小小的肩膀互相依偎著
舊報紙內包著飯糰
猶如埋在死灰中的餘火復燃一般
無依無靠地擁著彼此的餘溫
許久許久之前也有過熱戀
依然繼續守著彼此的兩人

一同度過不知凡幾的點點滴滴
一路相伴而行一直活到今天
兩個人屏氣凝神專注地繼續等候
不久之後便會來到的火車
早先去了城市生活的兒子應該
已經前來迎接
不過當一列快車急馳掠過月台之後
站員滿懷歉意地如此告知

★ 火車今天不來了 總之今天是不來了
  今日火車預定班次已經結束 ★

★ Repeat

10. 木根川橋
作詞・作曲: さだまさし / 編曲: 渡辺俊幸

「先生、俺達の木造校舎
すっかりなくなっちまったんですねェ
それに、あの暑い夏に重いローラー転がしてならした
テニス・コートの上にプールなんか出来ちまって…
先生、時の流れって、そんなもんですかねェ」

木根川橋から水道路抜けた
白髭神社の縁日は
アセチレンたいて あんずあめ売ってますか
相も変わらず にぎやかなんでしょうね

あの頃何やら覚えて居るのは
あの娘の笑顔と冷たさと
不思議な胸のどよめきと
あっけらかんとあっけらかんと
みんなみんな 許せた毎日

「先生、あの頃よくのりちゃんと銭湯行ってね
あいつときたら、15番の下駄箱があくまでは
どんな雪の中だって雨の中だって中へ入らなかった
先生、覚えているかな、うちのクラスの15番、そう
目のステキなのりの好きだったあの娘の
出席番号だったんですよ」

僕らはこっそり ノォトの片隅に
あの娘の名前に 自分の苗字を
かぶせて書いてはあわててぬりつぶし
あたりを見廻し 赤くなったもんです

使いの帰りは廻り道をして
あの娘の家の前を通ったもの
そのくせ会えば そっぽを向いた
なんともはや すてきだった
仲間達に カンパイ!!

木根川薬師の植木市の日には
今でも必ず雨が降りますか
もんじゃ焼きのコツ 忘れちゃいませんよ
カルメ焼き冷やすより易しかったもの

あの頃チャリンコ転がして行った
曵舟、押上、浅草の
不思議な胸の高鳴りと
荒川土手の忘れちゃいけない
毎度毎度の 草野球

「先生、みんな変っちまいましたねェ
先生、先生……なんだ寝ちまったんですか…」

10. 木根川橋
中譯: Orika

「老師、咱們的木造校舍
現在已經全沒了呀
而且、那年夏天還開來超重的壓路機把地都給夷平啦
現在那邊建了網球場 還建了個游泳池
老師、所謂時代潮流、就像這樣對吧」

由木根川橋穿過河流水道
白鬚神社舉辦廟會的日子
還是燒著乙炔 賣著杏子糖嗎
還是如同往常 熱熱鬧鬧對吧

不知為何總記得那時候
那個女孩的笑容和冷淡
還有胸口神祕莫測的騷動
呆呆地 呆呆地
容許一切一切的每一天

「老師、那時候我和阿則常常去澡堂對吧
跟那傢伙一起去的話 只有15號的木屐鞋箱
不管外頭下著多大的雪或雨 他都堅持不把鞋放進去
老師、你還記得嗎 我們班上的15號、沒錯
就是阿則喜歡的、
那個有著漂亮眼睛的那個女生的座號啦」

我們偷偷摸摸地 在筆記本的一角
把喜歡女孩的名字 和自己的名字
遮遮掩掩地寫在一塊 然後慌慌張張地全部塗黑
一邊緊張地環顧四周 臉都脹紅了

跑腿的回程總是故意繞路
特意經過那女生的家門前
儘管每回一見面 總是故意把頭撇到一旁
該怎麼說呢 總之就是超漂亮的啦
朋友們 來乾一杯!!

木根川藥師的花木市集的日子
至今還是每次都會下雨嗎
我沒有忘掉 煎文字燒的訣竅喔
比起冷卻膨糖的技巧簡單多了

那時候踩著腳踏車去了
曳舟、押上、淺草這些地方
胸口神祕莫測的鼓譟
還有荒川河堤是絕對不能忘記的啊
每次每次都在那裏打的 草地棒球

「老師、大家都變了好多哦
老師、老師……咦老師你睡著了嗎…」

11. ひき潮
作詞・作曲: さだまさし / 編曲: 渡辺俊幸

都会の暮らしは鮮やかな色どり
華やかな寂しさと夢に良く似た嘘と
そんなもので出来ている可笑しい程に

哀しみが穏やかに扉を叩いて
ああ いつの間に私の友達になる
知らず知らずのうちに 自分が変わってゆく

こんな日は故郷の海鳴りが聴きたい
子供の頃の様に 涙を流してみたい
生きるのが下手な人と 話がしたい

ひき潮の悲しみの中から生まれる
ああ 夢もある わかってくれるならば
黙って旅支度に 手を貸しておくれ

帰ろう 帰ろう 帰ろう 帰ろう

帰ろう 帰ろう 帰ろう 帰ろう

10. 退潮
中譯: Orika

都會的生活是光鮮亮麗的色彩
華麗的孤寂 酷似美夢的謊言
諸如此類 極盡可能地可笑

哀愁穩重地扣響門扉
啊 曾幾何時已變成我的朋友
不知不覺之間 自身逐漸改變

那樣的日子想聽聽故鄉的海鳴
想要像孩提時代一樣流流眼淚
想要說"我是不擅長活著的人"這話

從退潮的悲哀之中誕生
啊 若你能了解我有夢想的話
就黙黙幫我做旅行的準備吧

歸去吧 歸去吧 歸去吧 歸去吧

歸去吧 歸去吧 歸去吧 歸去吧